●ストイチェヴァ・ロゼィッツァ & 堀美夏子 ピアノ・デュオ ブルガリア演奏記●
後から聴いたのですが、アタナソフさんご自身もピアニストである奥様とご結婚される前にピアノ・デュオをなさっていたのだそうです。色々な話をして下さったアタナソフさんは、今後の発展を願ってというメッセージと共に自作の2台ピアノの楽譜を私達に下さいました。私もロゼィッツァも近い将来、是非、演奏したいと思っています!
ソゾポルの街は黒海に面した落ち着いたリゾート地といった感じでした。アポロニア芸術祭が主催するジャズ、劇場、映画、音楽などの催しは全て旧市街で行われていて、街中はジャズ公演のリハーサルの音と日焼けした観光客やジャーナリストなどで活気に溢れていました。ポスターに載っていた私の名前の横には(日本人)とかの書き込みは無く、ただ(日本)とだけ書いてあり、ロゼィッツァは日本代表みたいな書き方だね、と笑っていました。 そういえば、ソゾポルの旧市街の坂を登って、ちょうど二股になる所にあるパン屋さん、人気があっていつも列が出来るのですが、美味しかったです!勿論バニッツァも美味しいですが、私はほんのり甘めの丸いドーナッツ型のパンで白ごまがかかっているモノが妙に気に入ってしまいました!
本番、会場には沢山のお客様がいらして下さり、ロシアやイギリスからのお客様もいらっしゃいました。又、ソゾポルまで電車に一緒に乗って来た音楽家の方々からも、暖かいご支援のお言葉を受ける事が出来ました。こうして無事終える事が出来た公演でしたが、数時間後、自分達の演奏録画をテレビで初めて観た私達は緊張と興奮でなかなか寝付けず、二人で散歩に出掛けソゾポルの旧市街から見渡せる黒海岸の夜景を楽しみました 。
普段から、スモーリャンの町では、クラシックコンサートはあまり頻繁に行われていないと聴いていたのですが、夕方になると、会場は殆ど埋まるほどの沢山の方々が聴きに来て下さいました。私達の事をラジオで聴いて駆けつけてくれたプロヴディフの音大生や、ピアノ・デュオの演奏は初めて聴いたという方もいらしたのですが、皆さん総立ちになって拍手して下さった時、ああ、楽しんで頂けたのかな、という気持ちでとても嬉しくなりました。又、いつかスモーリャンに来られる機会があれば、その時は、この町から見られる夜空一杯の星を是非眺めてみたいと思います。
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