最近のブルガリア事情について

ブルガリアがEUに加盟し1年半が過ぎましたが、その間の変化は大変大きく、街中には数々のショッピング・モールが建設され、それぞれにEU諸国から輸入された物で溢れかえっております。
久しぶりにブルガリアを訪れた人は、その変貌振りに驚かれるのではないでしょうか。
私がブルガリアに着任したのは約10ヶ月前になりますが、この間をとってみても、人々のファッションも非常にオシャレになり、ポルシェやBMW、フェラーリ等のスポーツカーさえ珍しくなくなってきました。
失業率は減少し、可処分所得は増加したことにより、このように多くの人々が物質的な豊かさを享受しております。
我々在留邦人にとっても、カリフォルニア米や味噌、各種調味料、マグロやカニ等の魚介類がソフィア市内で手に入るようになったことはうれしい驚きです。
また昨今では日本食レストランも数軒オープンし、我々の食生活改善に大いに役立っていることも忘れてはなりません。

二国間関係に目を転じると、来年2009年は「外交関係再開50周年記念」の年であり、50周年記念にあわせパルヴァノフ大統領の訪日が予定されております。
ブルガリア政府からも我が国要人のブルガリア訪問の要請がされており、これを機に両国要人の活発な往来が期待されています。
私としましては2009年を日本、ブルガリア両国にとって意義深いものとし、この喜ばしい機会を皆様と一緒に大いに盛り上げていきたいと考えております。
皆様もこの機会に是非ブルガリアをご訪問下さい。人々の活気に溢れ、美しい自然に囲まれたブルガリアの地にてお待ちしております。

また記念行事として両国において文化行事を始め数多くのイベントの開催が予定されております。
日本におけるイベントの一番の目玉は「よみがえる黄金文明展」と題したトラキア文明展でしょう。
すでに多くの報道がなされており、ご存知の方も多いかと存じますが札幌を皮切りに、金沢・新潟・東京・広島・静岡・福岡と全国7ヶ所を回る予定になっています。
一方、ブルガリアにおいても50周年のオープニングを飾る邦楽をはじめ人形浄瑠璃や沖縄舞踊等の伝統文化の公演、鎧・甲冑等の日本武具、日本版画等の展覧会などが予定されています。
また、文化行事以外でも、一般文化無償による東ロドピ山トラキア美術博物館センターのオープニング、ブルガリアの高校生の日本短期留学などの青年交流、学術会議の開催等数多くのイベントも計画しており、周年行事は数と共に厚みも増した内容となっています。

 日本・ブルガリア関係が大きな節目を迎えるにあたり、更に息の長い深い友好関係に発展するべく駐ブルガリア日本大使として努力して参る所存です。
日本ブルガリア協会の皆様におかれましても今後ともご支援・ご協力を賜ることが出来れば幸いです。

在ブルガリア共和国日本国特命全権大使 竹田恆治